やっぱりここはナポリだった・・・ <後編>
「ジャポネーゼか?」
観客席に向かって外階段を上っていると、早速 数人の兄ちゃんたちに声をかけられました。
ひととおりの定番会話 (「どこから来たのか?」 「いつ/なぜイタリアに来たのか?」
「イタリア語を話せるのか?」 ecc... ) を軽く交わしたところで、
「日本人ならカメラ持ってないのか~?」 なんて からかわれる。
ま、でも、悪意のない冗談にも受け取れたので、「持ってるよー」 と さらに会話に応じていくと、
それなら撮ろう、撮ろうと、いきなり私を囲んで記念撮影会に。
そういやサレルノの海岸で散歩しながら写真を撮っていたときも、釣りに興じる青年達が
自分たちを撮ってくれと言わんばかりに ものすごくイイ笑顔でポージングしてきたなー。
見知らぬ外国人相手に このノリ、この人懐っこさ。

「今日はどっちのチームを応援しに来たの?」
「もちろんナポリだよ」 と、買いたてホヤホヤのマフラーをひらひらさせる (てへ♪)
そして私のチケットを確認した彼ら。 「この席ならぼくらと同じエリアだから一緒に観戦しない?」
おお。 もともと、観客席についたら近くの人に声をかけて、
なんとか仲間に入れてもらって ナポリの話をいろいろ聞きながら観戦できたらいいなー、
なんて目論んでいた私。コレは願ってもない展開か。
(この人達なら大丈夫だろう~)と判断したうえで、お誘いに応じてみることにしました。

◆       ◆       ◆

案内されたのはバックスタンドほぼ中央、二階席最前列。(※)
彼らは毎試合、このエリアで観戦しているらしく、
ここに集まる30~40人ほどの人達は皆、馴染みの観戦仲間らしい。
私の隣に座ったアントニオくん、一人、また一人とやってくる仲間達を私に紹介し、
また、知り得た私のプロフィールをいちいち律儀に仲間達に伝えてくれる(笑)
そしてアイスも奢ってくれる(笑)
 ※ 一応座席指定で チケットには座席№が印字されているが、そんなものはどうでもいいようだ

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うーん、壮観で爽快な眺めだのお~


b0024177_157845.jpgウォーミングアップのためにピッチに選手達が登場すると、
周囲から 「ほら、カメラ!カメラ!」 と促され、
やれ、あれが Iezzo だぞ、写真撮れ!
Calaiò だ、Cannavaro だ、写真撮れ!とはやしたてられる。
あー、とりあえず、この日のために
ちゃんと予習してきてよかった~

そうこうしているうちに試合開始時刻が近づき、
スタジアムも既に熱気満タン。
想像していた通り、観客の95%以上は男性。
若者~オジサン世代が中心。
Chi è lui ? 有名人らしいけど 何者??
このオジイチャンも写真に撮れと言われた。


◆       ◆       ◆

さてさて。 昇格圏内、セリエB上位につけているナポリ。 どんな試合を見せてくれるのかと
興味津々だったのだが・・・ あれれ? なんとも大味なプレー。平たく言えば雑。
互いに適当パスの応酬で繋がらない。ピッチ中央部分であっちゃこっちゃとボールが行き交い、
時折しびれを切らした (状況を打開しようとした?) 選手が どっかんミドルシュート。
おおお。 かつてのどこぞのJ2チームを見ているような~(なんてね)
実際、Ammoniti (警告を受けた選手) 6名、Espulsi (退場者) 2名という、
なかなかの荒れ試合でもあったわけですが。

しかし、そんな試合内容でもナポリのサポーターは熱い。
まず、すごいなーと感じたのが、応援の統一感の無さ(笑)
最も熱狂的なサポーター達がホーム側ゴール裏に陣取り、そこで扇動される応援が
スタジアム全体に伝播していく・・・ というのが当たり前のスタイルだと思っていたんだけど、
そうでもないのね~。 要するに、スタジアム ほぼ360度、どこをとっても熱烈サポーターが
ぐるりと取り囲んでいたということだろうか。 観客席、エリアごとに銘々異なる応援歌が発生しては
その相容れない声のカタマリが四重、五重にも重なってスタジアムに充満する。
そして、その合い間、合い間に、野太い歓声と怒号があちこちで飛び交う。

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360度じゃない部分。対戦相手、モデナサポーターの応援席。
左右のみならず、前後も含め、天井からすっぽりとネットで覆われ隔離されている。



b0024177_1564793.jpgナポリの先取点。
スタジアムが割れんばかりの歓喜の声が轟く。

あっという間に失点。
悲愴感あふれる大きなタメ息。

その直後に 2回の爆発音。
モデナサポーター席の前に立ち上る白煙。
(汗)


そのまま膠着状態が続く。
互いに見せ場らしい見せ場がないまま、
荒れゲームの様相が強くなってきた後半も後半・・・
この日一番の大歓声がスタジアムを覆いつくしました。


「うおおおーーーー!」 「リゴーーーレーー!!」 「リゴーーーーレーーーー!!!」
「リゴーーーーーレーーー!!!」 「リゴーーーーーレーーーーーーー!!!!!」


ナポリの選手がゴール前で倒されたわけですが・・・
いや、確かに喜ぶべきところだろうけど、なんつうか、点、まだ入ったわけじゃないんですけど ^^;
なのにゴールを決めたかのような 歓喜の嵐。 天を突く絶叫。 興奮の最絶頂。
そして、な、なぜかこのタイミングで湧き上がったのが
「♪Chi non salta Modenese è! è!」 の大・大合唱。もちろんジャンプ付き。
数万人のティフォージが、このときばかりは揃って一斉に歌う。 一斉に飛び跳ねる。
声が反響する。スタジアムが揺れる。 おおおーー。すごい。これはすごい。
とうとうナマで聴けちゃったよ。 ホントに身震いするなあ~。

・・・が、この大盛り上がり後のお約束かのように、
PKで蹴られたボールはゴールマウスを大きく外れる・・・ ありゃりゃ~(笑)

◆       ◆       ◆

同点のまま後半ロスタイムを迎えようとした頃、スタジアム内の空気が変わる。
歓声が徐々に消え、我先にと出口に向かう人々の流れが生まれる。
一緒に観戦していたイタリアーノ くんたちからも 「もうここから出ないと!」 とせかされる。
・・・え? あ、いや、だって・・・、まだ試合終わってないじゃん!?
しかも同点だよ? 大量得点差がついてるわけでもないし。
それに、セリエA昇格のために残された試合もあとわずかという、緊迫した時期じゃないか。
「早く出ないと渋滞に巻き込まれるから!」

え? えーっと・・・ さっきまでの大興奮はどこへ!??

なんとなく流れにつられて、一緒に外に出る。
が、スタジアムの周囲は既に人、バイク、車であふれ、大・大・大渋滞。
排気ガスの臭いと途切れることなく飛び交うクラクションの音。
もちろん信号機はその意味を為さず、銘々が好き勝手に家路を目指している。
車は強引に割り込み、そのわずかな隙間を人が横切り、バイクがジグザグに走り抜ける。
・・・スタジアムはたいして危険を感じなかったけど、なんといってもナポリの恐怖はこれだ!!
いや、みんなよく 事故らないよなあー。

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ま、そんなこんなで カルチョ観戦@ナポリ、無事終了いたしました。
この時点ではまだ比較対象がなかったため、ただただ このオトコ臭さあふれる、
豪健で放逸なスタジアムの熱気と無法地帯の交通事情、大渋滞に圧倒されて帰ってきました。
が、この後 人生3度目のカルチョ観戦で得た印象から、
ナポリの特殊性をまた改めて感じることになるのですが・・・

ともあれ、

 Finalmente Napoli ritrova la serie più bella !
 Complimenti ragazzi !! Forza e Viva Napoli !!!


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最後にスタジアムに戻ってみた。
兵どもが夢の跡。


 continua ...

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| by dicotomia | 2007-08-04 00:12 | 旅先のイタリア語
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