よしもとばななの本の伊語翻訳家で、NHKイタリア語講座でもお馴染みの
アレッサンドロ・ジェレヴィーニ。 彼の 『ボクが教えるほんとのイタリア』 という本を
以前書店でパラパラと立ち読みしたことがあるのですが、
その中に確か、このようなことが書かれていました (ちょっと記憶が曖昧)。
初めて日本の葬式に参列することになり、日本人の友人からマナーをいろいろと教えてらう。
中でもイタリアでは存在しない 「香典」 について、
「金額は奇数にし、新札ではないお札を入れる」 と聞き、そのように用意した。
後日、電話でその話をイタリアのマンマにしていたところ、驚愕の事実に気づき慌てる。
「しまった!
dieci mila yen は偶数じゃないか!!」
いや、一万円も厳密には偶数なんだけど(^^;
dieci mila 円 (
10千円)。
日本語で考えていた時と、マンマにイタリア語で話していた時とで、
感覚的な捉え方に違いがあった、というお話です。
一昨日の cento、mille の話から、なんとなく思い出してしまっただけなんですが・・・。
もちろん彼は日本語で思考するほど、充分に日本語を習得しているということですよね。
以前なにかで 「夢と喧嘩がその言語になれば、習得できた証拠」 ってあったなあ。
◆ ◆ ◆
≪
pari : 【形】 偶数の/同等の/均等な/適当な/【名】 偶数/同等/対等の人、同輩≫
≪
dispari : 【形】 奇数の/異なった、劣った/【名】 奇数≫
※どちらも性数変化しない。 名詞は男性名詞。
pagina pari/dispari 「偶数ページ/奇数ページ」
Il due divide tutti i numeri pari. 「全ての偶数は2で割り切れる。」
giorni dispari della settimana 「月・水・金曜日」